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歯科医師国家試験に落ちた後の人生

お金

歯科医師国家試験に落ちた後の人生について、紹介します。

自分が歯学部の学生で国家試験に受かりそうにない時によく調べましたが、あまり出てこなかったので、ここで紹介しようと思います。

自己紹介

まずは自己紹介をさせて下さい。
簡単にまとめると、1浪1留で国公立の歯学部卒、国試は2度不合格でその後受験していません。
以下に経歴と本業のみの収入を記載します。
学生時代から個人事業主や法人収入もありましたが、その部分は省略しています。

1990年生まれ
2008年 大学受験失敗 浪人
2009年 国公立の歯学部歯学科へ入学(1浪)
2012年 3年生〜4年生の進級時に留年(1留)
2016年 3月 国公立の歯学部歯学科卒業
2016年 2月 国家試験不合格
2016年 4月 KDDIエボルバ入社(派遣社員) 年収196万円
2017年 2月 国家試験不合格
2017年 3月 KDDIエボルバ退社
2017年 4月 IT系マザーズ1部上場企業入社(正社員)年収216万円  YouTubeで経過配信中
2019年 11月 IT系マザーズ1部上場企業退社(正社員)
2019年 11月 IT系ベンチャー系企業入社(正社員)年収370万円
2021年 3月 IT系東証1部上場企業入社(正社員)年収474万円
2022年 3月 IT系東証1部上場企業入社(正社員)年収550万円
年収ごとの生活水準について

国家試験の受験について

1年目

現役の時はそれなりに時間はやったと思います。
毎日ゼミの部屋で友人と勉強しましたし、国家試験対策の講義もそれなりに受けていました。
元々成績が最下位の方の自分は人よりも努力しなければならなかったのですが、周りの同級生と比較すると自分が1番少ない勉強時間だった様に思います。
周りでは、土日に8〜12h勉強する方も多かったです。
自分は土日は2〜3時間、平日は10月頃から4時間くらい机に向かってYouTubeを見ていました。
別に誰に見張られているでもないのに、勉強したふりをしていました。
模試では常に50%前後の正答率だったと思います。
周りにも同じくらいの成績の同級生はいましたが、1人また1人とどこかでやる気を出して成績をあげていきました。
2ヶ月くらいすると結果にも出るようで、今考えてみると現役であれば試験の4ヶ月〜半年以上前にやる気を出して死ぬ気で頑張れた人は合格率が高いように感じます。
筆者は最後までやる気が出ませんでした。
試験直前から周りの人が気遣ってくれるのが申し訳なかったです。
試験後の採点は、しませんでした。

2年目

2年目の受験は社会人として業務をしながら勉強をしました。
過去問を死ぬほどやろうと思い、10年分の過去問を間違えなくなるまで3〜7周ほど解きました。
そうなると答えを覚えてしまうこともあり、基礎の覚えなければいけない知識の記憶量も足りず不合格でした。
模試の時点で到底受からないであろう点数だったので、1年目も2年目も落ちてすぐに就職先を探しました。
2年目の国家試験では、国家試験浪人をしている人達の部屋で受験し、お年寄りの方などを見たおかげで、「もう受験はやめよう」と思えました。
模試の成績が良くて運悪く落ちてしまった同級生はここで皆受かったように感じます。
国家試験浪人後に合格率が低いのは国立では関係ない話なのかな、母数は少ないですが。

歯学部での自身の成績

常に成績は悪かったです。
学年の中でも下から3〜7番以内です。(最下位近辺だと留年してしまいます)
4年生に上がる際に、下から5人が留年と決まり、その5人にしっかり入ってしまい留年しました。
5年生のCBTも63%くらいだったので再試験となり、なんとか合格しました。
卒業試験も運が良く、自分が卒業試験を受けた年から難易度が急に下がりました。
これから後の年で不合格者はほとんど出ていないそうです。
それまでは、70%程度しか卒業できずに6年生が大量にいる状態でした。
後にも言いますが、卒業だけは必ずしておいた方がいいです。
他の職種を目指す際にも一生ついてまわります。
大卒だけで無難に書類選考を通る会社が数多くあります。

学歴について

「学歴なんて…」というのは、学歴がある人が言うか、学歴を凌駕する努力や才能の持ち主の言うセリフだと感じています。
また、一般社会に入って本当に実感するのが、世の中の95%以上の人が自分の学歴にコンプレックスを持っています。
マーチと呼ばれる大学に行った方も下手をすると早慶の方々も、社会ではコンプレックスを持って生きています。
これは歯学部には存在しない文化なので驚きました。
社会人になって何年も経ちますが、未だに「高学歴だね、エリートだね」と言われます。
また、私立の歯学部と国公立の歯学部の差がわからない方も多い印象です。
卒業だけは是非しておきましょう。

 

不合格のあとの選択肢

国家試験不合格のあとの選択肢は

・予備校
・宅浪
・他分野へ

と思いますが、自分は1年間宅浪後他分野へ行きました。理由は前述の通りです。
予備校に行けば受かるわけでもないのに高額ですし、「絶対に受かる」みたいな強い気持ちを持って学習しないと受からないなと感じました。
これからの受験生に落ちたなりの自分からのアドバイスとしては、
「受けるなら死ぬ気で受かるつもりで勉強して、楽をして受かろうとするなら他の道も考えてみては?」という感じです。
IT系を選んだおかげと自分の事業もあったおかげで、収入は人並みにありますが
簡単に稼げないジャンルの分野に就職するのはお勧めしません。
社会人になるとお金というのは生きる上でかなり重要なステータスの1つになります。
歯科医師になっても自営業ですし、ブラックな職場も多いですし、お金持ちばかりではありません。
開業しても借金が大量にある状態になることもあります。
とはいえやはり、手に職をもつ、平均年収が高いというのは社会的信用もあり、行きやすくなるのは確かでしょう。
自分にはできませんでしたが、本気がまだ出せそうならやってみてはいかがでしょうか。

親族や知り合いの目

最初のうちは、「もったいないねえ」とよく言われます。
しかし、数年すれば何も言われなくなります。
特に「今は〇〇の仕事をしている。」というものがあると尚更言われることはなくなるでしょう。
職場などで自分の身の上話をするときはたまにも言われますね。
卒業の5年後に自分の父が開業していた歯科医院を他人に売ることになりました。

会社員としての生活

会社員になってみると、いかに自分の歯学部卒業の学歴が大きく意味を持つかがわかります。
全く未経験のIT系の分野への進出を決めたので
毎日通勤時間中と、勤務後に1~3時間の勉強と、土日にも5~10時間の勉強をしました。
勉強をしていると、一般公開されている勉強会や、勉強の記録を面接でアピールする方法などがわかってくるので、少しずつ年収の高い仕事が見えてきます。
歯科医師国家試験ではもっと勉強していましたし、合格か不合格しか結果は無いので自分に取っては歯科医師国家試験の学習の方が大変に感じました。
また周りの社会人は勉強もしていないですし、何より勉強する習慣がないのでごぼう抜きできます。
元々大学卒業の年齢が遅いことで、周りの人と比べて不利になるのは仕方がありません。
なんとかコミュニケーション能力と、会社依存にならない技術力を身につけて年収の高い会社に転職していくしかありません。
歯科医師の方々は歯科医師の方々で「自分には一般的な会社員の経験がない」ので常識がない傾向にあることをコンプレックスを持っていたりします。
歯科医師になれなかったコンプレックスは自分の仕事を頑張ることでなくなっていきます。

後悔の気持ちはあるのか

社会人4年目になると、もう歯科医師とは関係のない人生を歩んでいて、結婚相手のご両親にも胸を張って言える程度の企業に入社できたので、後悔はありません。

自分の場合は、父親が開業医で兄弟も違う業種に進んでしまったため、医院を継げなかった申し訳ない気持ちはありますが後悔はないです。

不合格になった直後や、国家試験の勉強をしている時は「なんで学生時代に皆と一緒に頑張れなかったんだ!」と何度も悔やみました。
特に最後まで手を差し伸べてくれた友人には申し訳ない気持ちでいっぱいです。
企業の面接や会社の同僚にも歯科医師になれなかったことを正直に話しているので、後悔がなくなったのかもしれません。

やっておいて良かったこと

歯学部の間や、歯学部を卒業した後にやっておいて良かったと感じることを記載します。

もし参考になれば幸いです。

歯学部の卒業

最重要項目です!
一般企業の会社員になると、面接で必ず聞かれます。
やはり学歴社会である日本では、最終学歴の歯学部に目を引かない企業様はありませんでした。
無駄に嘘はつかずに「国家試験で不合格だったため諦め、他の道を志しました」と伝えていました。
それが理由で企業が面接で落とすことはなく、むしろ好材料になっていたと感じます。

歯の勉強 保存、予防

一般生活で役に立ちます。
健康に関する情報は、一生役立ちます。
ほとんど忘れてきてはいますが。

ブログ

在学中からブログを書いていたので、文章力が役に立ちました。
社会人になってからメールや資料作成で役に立つこともあります。
また自分はIT系の業種に進んだため、html,cssのコードはもちろん、モバイルアプリの開発などにも役立ちました。

歯科医師以外の人との関わり(キャディのアルバイト)

在学中に歯科医師免許をもった人としか関わらないと、考えが偏りがちになります。
普通の人の生活だったり感覚を持つことは生きていく上で役に立つものと感じました。

歯学部の友人との継続的な関係

会社員をしていると、理不尽なことやうまくいかないことも何度もあります。
しかし歯学部の友人と繋がっておくことで友人の仕事の話などでモチベーションになったり、気晴らしになります。
結婚式なども呼ばれたものはいけるなら行っておくことをお勧めします。
歯学部を卒業しても2〜3年は思うように稼げない友人も多いので、負けないように頑張ろうと思えました。

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